夕帰りの子供たち 平成22年10月の日記
ひどい出来

10月31日 日付がまた離れる。

育てるようにここに座ってることに疲れちまう。
だいたいそんな大層な身分じゃないって気もしてきちまう。
一緒に育とうという言葉さえ胸張って聴こえる。
僕は教授君は助教授に、て言いたいわけじゃないんだぜ。
そんなだから自分が少し嫌いだ。でも世界で二番目に自分が好きだ。これって普通じゃないの。
世界の隅々まで知らないでそういう私は、これって許されるかい。だめだめだめ泣きもする。
体が冷えるがもうこの際どうでもいい。竹林の匂いがすれば入ってみるし、死なない程度なら高いとこにも上ってみるさ。もう怖いなんて言わないんだもんね。そんなことでだな、できないことや気付けないことが増えて行くのは気に食わん。
もっと感じることをやめずに考え続けなければ。
ところが先生、私はいつまでネギを刻んでいればいいんだろう。

10月30日
どうでもよすぎることを書いちゃうともう一回その日付の日記を書きなおす。最近自分の文章があんまり可愛くない。
最近、色々考え過ぎて、あろうことか三日に一度くらいマキシマムザホルモンの「ぶっ生き返す」とか聴いて蹴散らさないと三食食べて通学できないくらいになってるのでそれで文章が書けるわけはない。しかし私は悩んでいるのではなくて考えてるのだからこれ以上考えることをやめれば馬鹿になり下がるだけである。
しかし考えれば考えるほど、どーにもなんない事が多いと気付く。どーにもなんない事ってのはなんでもだいたい、永遠にどーにもなんない、ってことじゃなくて、コツコツやればいつかは変わるかもしれない、ってことなので、コツコツやることもやめられない。毎日日記書くとかね。実際、積み上げてるけど質が悪すぎるってんで、もう一回書きなおしたりしてたら御覧の通り、日付が遅れてるんですけど。
目つきばっかり悪くなる。
L(デスノートの)に似ていると言われる。あはは。ううむ。
森を抜いて海に出る、砂地。そんな夢を見た。夢の中がいつも夜なんです。いきなり朝がやってきていつも驚く。たまには朝の夢を!
だらだら自転車漕いで駅前通り、いきなり吐く息が白いのに気付いたぜ。もう冬だね。
10月30日 懐中電灯より素晴らしい眼光

(連絡)
このホームページへのリンクを張ってくださる方は一応ご一報ください。


10月30日
女の子は反省しない。

10月29日
誰かに会いたいからって、苦しみながら電話してメールして約束を交わすのは本当にやめたい。
約束した時にだけしか会えないようになる。
こうこう、こういうことが起きたら必ずあたしに最初に教えてね、なんて約束で優越感を感じている友達は本当にきらいなんだよ。
なんか歪んでいる。
誰もが、誰かの中で自分が愛されているかということにこだわり過ぎている。臆病だ。卑怯だ。そんなじゃ全然晴れない。あまりにも弱すぎて泣きだしそうだ。
会いたいと思った時に電話して約束したら、会うのは一週間後とか、それで安心してるとか、「会いたい」は「約束したい」とは違うじゃないか。「一緒にいたい」は「あの人は私のこと大事にしてるのかしら?」とは違うじゃないか。
約束もせずに家に押し掛けて行ったら「迷惑」と言われる。
朝方会いたくなって窓の下から呼んだら怒鳴られる。
会いに行く曜日じゃないのにドアの外に座り込んで待ってたら「ストーカー」と言われる。
打ち上げを急に抜け出して好きな人に会いに行ったら「勝手な奴」 
みんな曜日や時間、過ごす場所によって自分を切り替えすぎなんだろう。だから最終的に太宰の人間失格を読んで救われたり、泣きながらメールしたり、一人で死にかけたりするんだろう。
そんなふうにばらばらにならないで、もっと広い心で、せまくならないで、時間や色んな区切りに縛られないで、愛する人と、愛してくれる人をやわらかに、土を踏んで歩くのと同じように変わらずに、もしくは正しく緩やかに変わりつつ、呼吸のように自然に、いつも暖かく思い続けるような、力づよい喜びを信じて、捨てないで、大切にしよう。 
それでもって我らは、約束もないのに押しかけてくる人や、朝方窓の下で名前を呼んでくれる人や、思いがけない時や疲れているときに、自分の家のドアの前に座り込んでいる人や、顔にくっついて離れない薄笑いのまま寒い駐輪場で自分を待っている人を、「迷惑」とか思ってはいけない。たとえ思ってしまうとしても明日には申し訳なかったと謝れるくらいの優しさを持ちたい。
全ての人が、毎日陽だまりになる公園のベンチのようだったなら、いい。
私が住んでいる場所の冷たい規則が、もっと、ほんとうに生きることを正しく穏やかにしてくれるものだったらねえ。もしかしてそれは私と、私の言ってることをきいてくれる友達から変えることができるんじゃないのか、と、私は今でも諦めきれずにたまに思ってしまう。若いから。
ここらに張り巡らされている冷たい規則が、友達を殺したと思うから。これからも殺していくと思うから。
冷たい規則が今も私に触れ、友達や家族に触れ、子供たちに触れ、いつかだれもを痛めつけ、かなしくしてしまうと思うから。
生きて行くには病院とレストランだけじゃダメで、陽だまりのベンチとお母さんと家が、ほんとは必要だと思うから。祈りながら感じ合えるひとたちが必要だと思うから。もはや友達とか家族の区切りもほのかに見える程度になって。
以上。自治委員でした。

10月28日
学校とPCと自分がひとかたまりになってつらいや。
万年筆で書くと溢れだして書ききれない。マス目がもどかしくて仕方ない一日中そんな事ばかり。
結局信じられないような憎しみに満ちたものばかり出来る。誰も憎んでなどいないんですが。
百枚がすぐ消える。ばかばかしい毒素の解消のために。これがはじまるともうしばらく止まらないので、痩せるだろう。何一つ褒められるものなんて生み出さないくせに。二十四時間、ずっと、一つ残らず、考えたことを書き続けられたら、寝る前に原稿用紙をそろえて、「本日の思考ここにあり」と笑ったら、一生眠る気なんて起きないだろう。よれよれになっても死ぬ気も起きないだろう。PCやだな。


10月27日
頭痛の方は一向に治らないので水分不足ということにして水をさらにさらに飲もう。実は左耳は昔から聞こえにくいので気にすることはないのです。ちなみに私の左の肋骨にはおそらくひびが入っていて、ほんとに弱い部分があるので悪ノリして指を突っ込んだりするのやめてください。
実はそろそろ嫌いなだけのものもなくなってきて困っているのです。好きなものを探しても、必ずどこか嫌いなので言いにくいし書きにくいのです。
この日記について、almost nonfiction表記について、どこが本当で嘘なのかわからないから困るというご意見が多く寄せられますが(特に同級生から)、almost nonfictionです。
とか言って切り抜けていますがこれはよくないことですね。
どうもこの日記は私の日常に密着し過ぎている。これは書きづらいし付き合いづらいし、本当はもっと面白く書こうと思っているんですよ。思ってはいるが、頭の中には日常の余韻が充満していて、夜になってもまともに面白いことが一つも浮かばないのです。
毎日辛いだけなわけもなく、会えない人に朝から昼まで、会えればいいのにとからちのあかないことを考えてるわけもないし、誰かに負けたわけでもないし、勝ったわけでもないし、誰かに負かされる気分もしないので心は風を切り、力強い喜びやら、貫かれる痛みやら、どこから来るのかもわからないものに笑い、悲しみ、けどいまいち生き切れていない、使いきれていない苛立たしさを感じつつ。
なにも完成させられない。
何となくくっきりと不安で電子辞書をいじっていたら電子辞書の結構重要な所が割れた。やばい!形見なのに。強力接着剤で付けねば。

10月26日 
眼球と頭が痛くて左耳が聞こえにくいのでもう知りません。
私の左の下から三番目の肋骨には実はひびが入っていて、実は昨日左足首を階段に引っ掛けて転んだのでもう知りません。どうやら左のほうから災いがやってくるようだ。
注意力散漫なんですよな。頭痛い。はんぱねえ。
弟が河口湖に移動教室とかで旅行してるので家で母と二人です。風邪引いたとか言えない。つかこれ風邪じゃないや。熱ないもん。これ以上家にいたら気が狂う。
風邪でもないのに誰かにポカリ買ってきてほしい。来るわけねえ。いや、もういい。なんかもう頭痛いのが普通になってきた。二週間くらい痛い。え、生まれたときからあたま痛かったんじゃね?こんなんで情けない。三食野菜食べてるんですがねえ。牛乳も飲んでるんですけどねえ。ウー…
日記書きたかったですが嫌気がさしたので休んでました。正直言わせてもらうと嫌気云々の前に眼球が痛かったんです。今も痛いですが。すみません。原因不明です。
土曜日は下北でカラオケか。自転車で行こう。
まったく!頭がおかしくなる前に体がおかしくなるようではだめだな。
 
ひとりは慣れてるさ慰めなんているかよ…

色んな人に好かれてて気持ち悪い。こんなに変人アピールしてるのに、「実は一番常識を知ってるね」とか言われて気持ち悪い。もう誰にも好かれまいと思う。


10月25日 
学校というところは、もっとくだらない冗談を言えるところだったような気がするが…私のくだらないレベルが悪化したのかもしれない。…非常にお固い。
くだらないって言うけど、それなりにいいこと言ってるつもりなんだよね。すいませんね。
A子(友人)に名字を忘れられていた。怖い。忘れ去られていくのか。おんなじクラスなのに。あーあ。せいぜい忘れられないように気に障ることでも言おう。やっぱりこわいからやめよう。忘れたふりだよきっと。

10月24日


夏の頃の日記を読み返して、違う人間だと思った。夏の頃にこんなにつまらない気分だったことがあっただろうか。あったのだろうとは思うが、このひと月、生き辛い。単にあれに失望したとか家族がうんぬんとか、そんなどうにか忘れられるようなことではなく、私の思考の片隅にだらあっと広がっている控えめな疲労、恐れ、後ろめたさ、なんといっても寒さ。冬が来る。そういう変え難いこと。逃れられず、忘れることもできない。布団の上で身もだえして水を飲みまくる。寝るまでの三十分間私は何も考えられない。一日水を三リットルくらい飲む。飲み過ぎである。色んな姿勢で水を飲んでみる。体の中を滑って行く冷たい感触が内臓の表面に付着したいやなものを流すような気がする。この冬の中に部屋が飲みこまれ、部屋にも冬がやってくれば、ここはうんと寒くなるだろう。でも耐えられる。そんなことは楽しいくらいだ。
いつだって私自身は大して参っていないのである。本気で嫌気がさしたとか言っているのはいつも周りの家族や友人たちなのである。私はすでにそんなこと、何ともないと思っているさ。
みなさん、冬が来る。暖かくして出かけられよ。


10月23日
私の祖母は認知症であるが、書道の師範であった。
寒い季節がくると、浜田山の彼女の寒い寒い部屋に冬が来て、墨の匂いがしていたころのことをふと思い出すのだ。どうしようもなく、あの人は私を家族として純粋に愛してくれた最後の人だと思うのだ。もう少し本を売って、彼女の好きなボンタン飴でも買って会いに行こうと思う。彼女がわたしをわからないとしてもだ。何もわからないにしても、彼女が幸せだとしても不幸せだとしても、彼女は生きている。病院の窓をなぞりながら、私のいない昔のことを考えて。
彼女に胸を張って会いに行ける程度の自分でなくてはと思う。

10月22日 学校にお母さんが住んでいる
 
私は10月になってからずっと、授業が始まる直前に教室に駆け込み、真面目に授業を受け、三時過ぎに授業が終わって、クラスメイトが帰ってから二時間半くらいずっと教室でだらだらして、校舎が施錠される五時半になるとしゃかしゃかと片づけをして真っ暗な中自転車をこいで帰るという毎日を送っている。
放課後に教室で座っていると、たまに隣の書道室から声が聞こえたり、書道室の先生がお菓子をくださったり、担任教師が不審がって何回も階段を下りて私を見に来たり、「勉強してるの?」などときいて笑いかけてみたり覗きこんでみたりして、私の机の上に参考書でも広げてあると安心するらしいのだが、真顔で黒板を凝視して溜息なんて付いていると「体調はどう?」とかいろいろ煩いのである。良い先生だなー。
しかし私は迷惑な生徒なので、「元気ではないが、まだ死なないですよ。」とか、「いつからが冬と言えるんだらうな」とかへんてこな発言をしては先生に「なんだこいつ」という顔をさせている。
放課後の教室で過ごすのはとてもいい。一人の時はほとんど付けないけど、つけようと思えば教室には暖房もある。それに隣には図書室がある。金色夜叉も読める。教育によろしくなくはないと思われるヌード写真集とかも図書室の隅にはある。それに近くにコンビニもある。それに隣では書道部が部活動をしているし、すぐ向かいでは茶道部が部活動をしていて、他の部活の友達も教室に荷物を取りに来る。「工藤勉強してんのー」「いんや」「なにしてんの」「あの壁画を描いていた」「へー、うわ、なんじゃありゃ…チョコ食べる?」「うん。食べる食べる!!わーい」「じゃあ行くね」「へーい。さんくす。また明日ねぇー」てな感じでお金がなくても何か良いことがある。友達が来たときに勉強に夢中になっていて感心されるような失態は今のところ一回しかない。いつも遊んでいる。ように見えるだろう。
ちなみにすぐそこが国語科職員室なのでいつでも古い参考書をゲットできる。
なんとなくテストができるけどちっとも面白くない人が2年F組に増殖中。工藤はくたばりかけている。
くだらねー

10月21日
いろんなことが気になって生活どころではない。私らしくもないことよ。
最近学校へ通うというよりも、学校から家に帰るみたいになっている。
「うわー六時だ。家に行かなきゃ。」みたいな。ヒヤー
友達がいて良かったな、と、たぶん5年ぶりくらいに思っている今日この頃です。

10月20日
部屋の掃除をしました。部屋の隅で黄色い錠剤を見つけて嫌な予感がしたが、ビタミンCでした。捨てました。薬は飲むまい。
寝過ぎてぶっとんでいる。隣の家の兄ちゃんが昨日から仕事を始めた。銀行勤めだそうだ。見た感じ「銀行の清掃係」とかではなくて「銀行員」みたいだ。とんがったスーツの肩をこすりながら階段を下りて行く兄ちゃん。毎日仕事に通うのは大変だろうなと思う。帰りも遅いのだ。ちゃらんぽらんだと思っていたが銀行員とは、いつのまに。
母が毎日予防注射を打てと言ってくる。祖父が金出すから打てと言ってくる。世田谷区から補助が出るから打てと言ってくる。嫌だ。
癌の予防注射とインフルエンザの予防注射。癌の予防注射は筋肉注射で、しかも三本打たねばならないらしい。そんなに打ったら注射器が好きになりそうだ。
絶対打たない。
つまんなすぎたので、携帯握ってコンビニに行って手あたりしだいかけてたんだけど誰も出ないので雑誌を読んでいた。昨日はコンビニに3回も行った。すこし楽しい。

ひまではないがひまだ。後の面倒も考えないで人と遊んだり話をしようと思う。同じとこより違うところを見つけたい。色々とすっかり見えなくなった。寝る。


10月19日
17歳の10月について、書くことはちゃんと毎日絶えない程度にはある。にもかかわらず日記が更新できないのは、それは色々あるのです。
どうもうんざりしていて、自分の中で今日起きたことはどんなことでも苦々しく煮詰まって、私も日に何回か便所に行って、日に何回か食事をとって、家族と言葉を交わして、走ったり歩いたり漕いだり、書いたり、電話をしたり、あんたといると落ち着くとか言われたり、繰り返すうちに、体も頭も狂いそうになってきて朝がいつのまにかまたくるので、そのことをいくら書いても悲惨な気分になったり、させたりするだけで、なんにもならぬ。常に暗い便所にいるよな気分で、今日も、昨日も、甘くどす黒い苦痛と当惑。
人に頼って生きることがこんなに不安定なものだったと思いだしたのです。いや、でもそんなこと、どうでもいいのだ本当は。狭いベランダに陽が射し、雲が遮るような、そんなだらだらと区切りもないだらしない時間の流れを眺めて息を吐いて、切り抜けられないでいる。
生臭い言葉しか手元に残らなくて困る。
生きて行くのが苦しいとでもいいましょうか。血が煮えたぎるほどに恥ずかしい、いやな悔しい事でありますが、これまでの生活や夢が山ほどの金に助けられていたというまったく無意味の発見を毎日つきつけられて、家族の間も何か険しくなり、消化できないほどの食糧を腹いせに食べたり、不自然に明るい歌を部屋で鳴らしたりして、布団の上でえ頭を抱えて眠ったりしていますよ。そんな毎日で、家族中暗くて、何もかも華やか自慢するようなことはこの家においてはプラスチック臭のするゲテモノフィギュアみたいに見えて、胸やけしちまいます。
今日公園で、泣きながらヒジキをタッパーから食っている女を見たよ。朝だか昼だかわからない時間に私はその横でサンドウィッチを貪り食っていた。
言葉が零れて消えてしまって、こまりますよ。まったくもう。
12月あたりに、もしかしたら引越すかもしれません。するとしたらその引っ越しがこれから何年かの生活を大きく変えるに違いありませんが、そんなこと、「あっそ」であります。どーだっていい。もはや勝手にやってくれ、それでかまわない、と言いたいんでありますよ。どうせ何を言ったって、そういうたぐいのことは親が決めるんですよ。私はそんなこと、ほんとにどうだっていいのですよ。もう知らねえんですよ。
こんな日記しか書けなくて申し訳ない。
昨日も明日もなく、塗りつぶされてるもんで、書くことがないんです。ここらは金と詐欺がたっぷりじゃないですか、もうそんなことは言いたくないんですよ。はっきり言って少し苛立ってるんですよ。それでその十倍悔しいんですよ。そしてそのさらに十倍怖いんです。けどそんなことはどうだってよくて、全て早くすんでくれればいいんですよ。
しかしながら自分勝手な大人と金持ちどもにはほんとに虫唾が走りますね。とかいって。
明日はきっとうまくいきますよ、みたいなドラマばっかりやっている。日本中こんな有様なんだろうか。

10月18日 
ラブレターというものに返事を書いたことがない。
ラブレターに書いてあることって、全部「あっそ」って感じだ。少なくとも今まで読んだのは。
ラブレターは「恋文」と同じなんだろうか。分からないが、難しいもんだなあ、と思う。


10月17日 長らく更新せずすいません。

どう設定を間違ったのか分からないが、テスト初日のアラームが狂い蝉が叫んだ朝にになってたのでリピートしてたら一時間が経ち、「あーあ」と言いながら試験を受けに学校へ。帰って明日の試験の勉強。何気なく朝が来る。刹那を解いた地獄の朝。
テスト二日目学校に行って牛乳を飲む。そのせいで普通にテスト中気分が悪くなる。なにやってんだ。
テスト三日目いい加減に疲れてきたので公園に行っておにぎり食べて寝る。寒いな。去年の今頃テスト中にもかかわらず、から揚げ弁当を友人と二人で食べたことを思い出した。公園のベンチも今では新しいものに変わってしまって、あのとき二人で座ったベンチはもうない。最近、随分長い間自分が時代の流れを無視して生活していたことに気付かされる。その分自分を磨いていた気もしなくはない。
それにしてもみんな「鬱」という言葉が好きですね。「軽くうつ」とか「うつ度高いよねー」とか。
なんか私はあれが苦手だ。
彼らに言わせると私の日記は「うつ度が高い」らしい。私は「あはは」と笑っていた。
鬱≠うつ病。
誰がうつ病なんていう病気を作ったのか。いらいら。


 
TVで第三の男やってた。 
"You know what the fellow said―in Italy, for thirty years under the Borgias, they had warfare, terror, murder and bloodshed, but they produced Michelangelo, Leonardo da Vinci and the Renaissance. In Switzerland, they had brotherly love, they had five hundred years of democracy and peace―and what did that produce? The cuckoo clock." 映画「第三の男」より

うーん、何の職業に就きたいかとか、考えなきゃいけないのかい。

テスト中は、テストと、母の「間違えなかった?」しかない。間違えたか間違えてないかなんて、返ってこないと分からない。
はずだったんだが、どうやら本気で第二次落ち目がやってきたようで、ただでさえ落ち目だったのにまだ落ちるか、と怯えている。間違えてる所が分かる。
また血圧を上げる薬を飲まなければいけない。とか言いながらも飲むわけもなく、医者なんぞにかかるわけもなく、牛乳でも飲んどけばオッケーとか思っている。
そんなこんなで不機嫌な顔で詩を書いていたら母がすごい不安そうにこっちをちらちら見ていた。(母が母がって言ってるけど、ちなみに私はマザコンですよ。子供なんだから。)
 
夕食の準備をしているときに、cali≠gariのドラマ「黒い球体」を一人で再現してたら家族にどん引きされました。
自慢じゃないけど私は家じゃあほとんど大声で笑ったりしないので、たまにするけど、あんまりしないので、そういうキャラじゃないんで、「私フナでもタナゴにでもなんでもなる!釣られたい釣られたいむしろ釣るわ」とか、こんな声出るんだ、って裏声で一人で言って腹抱えて笑ってる私を見て、狂ったと思ったんでしょうね。
 
なんか動画にリンク貼ろうかと思ったんだけど検索してもyoutubeで出なかったので、聴いてみたかったら自力で見つけるか、私の自転車を人質にとって、聴かせろ交渉してください。自転車にはちゃんとフルネーム書いてあるわよ。本名どころか住所や電話番号、昔の電話番号、昔の住所、昔通っていた塾名、昔使ってた駐輪場のステッカーまで付いてるよ!お買い得!なんのこっちゃ。
 
うなぎが何万匹も飼いたいね。飼いたいというよりいれ…じゃなくて、食べたいね。つかうなぎって…いやなんでもない。
セーターがそろそろかえないと寿命なんで誰か余ってるのあったらください。
ほんきで。ほんきでセーターとか上着とかほしい。家に暖房ないし。さむいさむい。ほんきで。
身長は160センチくらいかな。体重は50キロくらいかな。……うーん、服に体重関係ないな。
たまに買い物中毒の人とか、着もしない服を買って着もしないですてるじゃないですか。ちょっと!なにすんのよ。て感じですね。うへあー。って思いますね。
年末年始のバイト母にばれた―!油断した―!資料が届いてんの見つかったー!
禁止って言われたー!なんでこう、なんでこう、なんでこううまくいかないんですよな!

 即効
 
 ほんのちょっと発狂しそうなのさ
 みんなが白い病院色に悲しんでいるからンドセル
 私はうまいこと言うのさ酒
 同じほうには進めないからね念仏
 マニキュア塗って爪を見せるのも黙祷
 まつげを長くするのもバクチだよ黄泉
 ほんの二本の注射と夢にむしばまれた未来のことで
 ほんのちょっと苦しいだけ
 その
 ほんのちょっと
 苦しいこと
 行きたくない強引な未来のこと
(中1のときのメモより。どうしようもなさすぎるからアップした。)

10月16日
師匠を知る友人(名字は加藤)に、師匠(彼女はもちろん師匠と呼ばないが)に似てきてるけど、と言われた。
肌の色が似てきてるけど、とか、
なーんだ
中身のことじゃなくてそういうことか、
つかそれあり得ないでしょ。
喋り方が似てきたと言われた。
そんなことないと思うんだけど。
「さすがに骨格は似ないね」
「あたりまえだろよ」
彼女は骨格フェチなのだよ。
彼女は私から太宰を大量に借りていって、まだ返してくれない。私も人のこと言えないけど。
「わしの筆箱師匠の匂いするよ」
て言ったら喜んでいた。マンホールがあったら落としたい。なんだあいつ。ありえねえ。いろいろと。

10月15日
なんだか最近、嘘なしには語れないことが増えてきた、と私は思っている。
たとえば夕食の献立ひとつにも、今日の日の肉親地獄やら、ダイナマイト狂乱の霧が
台所に注ぐ夕日色に
こっそりまぎれこんでいて
それを忘れることはできない。忘れて書くなら、それはやっぱり嘘で、つまらないし、そこにいるあっけらかんとした自分はなんでニヤニヤしてるんだろう。
ここ数日どこまでが本当で、どこまでが嘘で、わからなくて、いや、そんなのどうでもいいんだが、
「割愛」という言葉を使ったことがないな。そういえば。割愛したい。いろんなことを。

10月14日
書いていた日記三千文字が、母がPCの電源を落としたせいで全部消えたんで、繊細な工藤は悲しくなって寝ました。繊細じゃなくても悲しくなるよな。
夜の学校について書いた文章でした。はぁ…

今日(15日)は放課後教室に残って友達の内田と日本史を勉強しました。隣の書道室で書道の先生が苛々するくらい大声で日本史をやりました。(書道の先生は優しいので実際は穏やかな気持ちで書を続けていたと思う。)
気付けば夜になっていた。
夜の学校が好きだ。階段の下なんかはもう何も見えない黒い池で、頭痛も忘れる。
夜、家の外にいるのは落ち着く。しかしあのころに比べればまだ家に縛られている。
12歳とかそこらの頃は、夜外に出ると家のことも家族のことも明日のことも忘れていたものだ。今までのことだけを一つずつ夜に晒して許していく作業。夜遊び。
子供には夜遊びが必要だ。
大変楽しい試験勉強だった。教室にいながら汗さえかいた。
帰りに内田を駅に送る途中、道をきかれた。男の子を連れた自転車のおばさん。彼女からは角の店に売っているラベンダーポプリの匂いがした。彼女の紙袋から香っているのだった。
道を教えるとおばさんは急いで消えた。
昔住んでいた町に行きたくなった。夜に行ったら帰れないと思った。
坂の多い梅ヶ丘。

10月13日
英語U、日本史演習、数学U、化学T、現代文、英語演習、世界史、国語演習、日本史、古典
わー。頑張ろう。
初めて昼休み爆睡しました。友達に起こされるという初めての経験。ワオ!
私の現代文のノートは人気あるのだ。なかなか手元に帰ってこないのだ。書いてあること他の人と同じなのに!Aha!
酢昆布は1箱15グラムで27kcalであるね。
道理でこんなもん食べてもおなかが減るわけだよ。白いご飯白いご飯白いご飯…高校に入って初めて早弁してしまった。
少し休みたい。ほんとに身体が熱い。頭が落ちる。
もう友達を増やすのやめるよ。
友達がたくさんいても寂しくなくならないし。やめたやめた。
明日からすごいやなやつになる。
一日中夜だったっけ、今日。

辛酸

踏切というやつを見ましたか
とどのつまり
豆電球みたいな赤い光
道をかけて登って行ったでしょう
いんや音なんか
ちがうちがいます
あれ自体はまるでなべ底です
ああ焦げた匂いがいたしますです
 
横断歩道なんか
ちがう
あの胸の
たらいのような、かほんとした空洞
叫びながら腹を裂いてくる
暗い所光る鉄などはどうです
艶めかしい光です
女ですよ死にぼくろですよ
 
橋にしましょう
とても無理です
ああ嘘だ
あそこにも踏切がある
嘘だ
嘘だ
嫌だ嘘だ嫌だ
 
車夫の前には踏切が現る
 
い、生きていやがる
こいつ
踏切が近づいてくる
俺に!
ああ、うまいことやりやがる
妻のことを考える妻のことを
 
だが
車夫は足をがたがたふるわせ、崩れるように梶棒を下した。
船が頭上遥か真っ赤に揺れて月を隠す
あとには万年筆が
月光と老人、そしてシャフト、
踊っているのだ月光の夜

10月12日
新しいシャツを買った。
年末年始はたぶん郵便局で年賀状関係のバイトをする。
9日の日記を褒めてもらいました。嬉しいです。貶さないのか。自分としては別に面白くないと思うんだけど。
今日(これを書いているのは10月13日)、チリで鉱山の落盤事故かなにかで地下600メートルくらい深くに閉じ込められていた作業員の救出が始まった。一人目の救出が生中継されていた時、リサイクルショップのテレビの前で、泣きそうになっている女の人がいた。
私とその女の人は焼鳥屋さんの向かいのリサイクルショップのテレビをガラス越しに眺めて、一時間くらい冷めた缶コーヒーをすすっていた。嘘です私は缶コーヒー飲んでない。飲みたかった。
やがて雨が降ってきたから帰宅した。
今日クラスメイトが一人学校をやめた。よその高校に行くらしい。挨拶もなしかよ。
体が熱いので風邪だと思うんだけど、もっと体を消耗しようと企んで暗記地獄をやろうと思ったら家の鍵を忘れてUUUUU…
引き出しの一番後ろから高級ホテルの白いバスローブを発掘して、嫌な気分になったのでもう一回押し込んだ。頭が痛い。これは風邪だ。
なんか誰かが家庭訪問に来るらしい。なんだろう。私は弟を虐待してないよ。誰が来るんだよ。母ちゃんはっきり言えよ。よくわかんないよん。
 
後でまた書きます。
医龍を見たら、9日の日記に出てくる金持ちが飼ってる魚のモデルの魚が知らないうちに病院の院長に食われていた。
どうでもいいけど、あれは食用じゃないでしょ。
弟に「あれ?あの魚は?」ってきいたら
「ああ、院長が食っちゃったよ」と言っていた。どうでもいいけど。

10月11日 almost nonfiction
 
友人が忠告してくれたので、almost nonfictionの文字をページトップに入れた。
「ほとんど嘘や作り話はありませーん」という意味だと思って使っている。
これはあくまで、「お前、昨日男の子と夜遊びしたのか!日記に書いてただろう。こらっ!」と言われた時に、「お父さん、almostの文字が見えないのかい?」というためだけのものなので、今まで通り読んでください。工藤に心変わりはありません。
ちなみに父はホームページを見ていないはずなので、いきなりチャットに入ってきたりすることもないでしょう。ご安心を。
チャットが賑やかで大変うれしいです。そろそろ一週間後の中間考査にむけて遅ればせながら、勉強を始めます。
試験中も日記は更新します。よろしくです。たまに休みますがすいません。
それからカウンターが二千超えました。数に弱く、数をあまり気にしない私ではありますが、嬉しいです。みなさんありがとうございます。こんなんですがこれからもよろしくお願いします。

工藤のitunes再生回数トップ10
cali≠gari 出口
FIGURE'71 東京負け犬エレジー
pierrot Home Sick
cali≠gari 君と僕

市川染五郎・村治崇光

名のり「いざや名のらん!」市川染五郎バージョン
小沢健二 愛し愛されて生きるのさ
ユニコーン maybe blue
ザ・チルドレン DATTE大本命
スガシカオ ぬるいビール
小沢健二 back to back
 
 
 
うーん、やってみたら意外と恥ずかしい。
ちょっと…もう…DATTE大本命とか、排除していく方向で行こう。スガシカオとか、よそう。「いざや名のらん!」はやめられん。
なぜcali≠gariの出口(タイム:0:05)がダントツなのかというと、日記書いてる間ずっと流してるからよん。
でも再生回数トップ10で趣味が分かるかって言うとそうでもない気がする。
「なんとなくぽちっとな」ってのが多いので。

10月10日 名もなく

大都会の喧騒を遮断して僕らは大きな横断歩道を挟んで道の両側で微笑んでいる。
名もなく貧しく美しくという映画をテレビで放送していて最後の方だけ見た。(あらすじ)
白黒映画である。
その映画を見て、思い出した。
めっちゃうるさい駅で、線路を挟んで上り線と下り線のホームで手話で会話する若い男女。他にもたくさんカップルは居たけど、みんなお互いの言ってることを喧騒の中で聞き取れなくて顔を近づけたりひっついたりしている。もちろん線路を挟んで会話をするカップルなんて他にはいない。
手話で会話する彼らに見とれた。彼らはホームに急行電車が滑り込んでも窓越しに手話を続けた。
やがて夏の雨が降って、私はホームでぼんやりしていた。去年の夏のことだったろうか。そんなことは、どうでもいいか。

10月9日  感謝しとけ

学校へ行って赤本読んで、校長に「がんばってね」って言われてなんかわかんないけど絶句して、よく考えたらあの人すごくないですか、成城学園中学校と高校、両方の校長なんですよ。きっと邸宅の玄関は大理石、ソーセージはおフランスのハーブ入りだろう。金魚なんてそんなせこいことは言わず、金色の細長い中毒みたいな魚を飼ってるんだろう。子供はみんな留学しちゃって、「さみしいなあ」とか言って奥さんと高級なワインを飲んでるんだろう。金持ちは行きすぎるとみんな暴力団みたいになる。
大理石とかダブルベッドとか、暴力団の象徴だろ、なんてね。
こんな私も何年か前はそこそこ金持ちで、いや、とっても金持ちで、ヨーロッパ旅行とか行ってましたよ。
夏休みになると「あれ?今年は国内でいいの?」みたいなこと言ってましたね私の父は。
くっだらねえ。もっかいやりたい。
道徳の教科書みたいなことを言うようですが、素晴らしい時っていうのは、その時にはありがたく思わなくても、後で「なんでありがたく思わなかったんだろう」って思うものです。「あーあ、もっと感謝しておけばよかったな」って。

私はエッフェル塔を見上げて、乾いてパリパリした青空に目を細めながら夏の最も暑い日にアイスクリームを食べていた。不機嫌な顔をして。酒飲ませろよクソ、とか思いながら。そんなときには、ほんとに不機嫌で、嫌な気持ちで、なんで言葉が通じないんだよ私の言語に合わせろとか思ってたけど、なんて損な子供だったんだろう!
うまいめし!寝心地のいいベッド!いい匂いのするお風呂!
過ぎ去りし日のなんてすばらしい夢世界!
近所に住んでいる女の子があこがれて嫉妬して、あれはどうだったこれはどうだったって寄ってきて聞き出そうとするような、そんな夢のような旅や暮らしをしてきたって言うのに!
後悔はしてないけど、もいっかしてみたいな。
未練はないけど、もっかいできたらいいな、ぐらいには思っています。
 
今日絵葉書を整理していたら、パリ凱旋門の下で買った絵葉書が出てきて、パリの空の色や、ホットチョコレートの味を思い出していた。ベルギーの市場の匂いやワッフルの店を、喧騒を思い出していた。嘘みたいな素晴らしい彫刻や絵画や、踏まれ過ぎてすり減った石の階段を思い出していた。
理解できない言葉や、色んな色の目をした、綺麗な髪の人たちを思い出していた。
 
今なら、今なら、今なら、私は何を言うだろう、何を書けるだろう、あそこに行って、どんな顔で写真を撮られるだろう。馬鹿だったよな。ほんと。
いくつかのことをやり直すためだけに金持ちになってもいい。
それだけのためなら金持ちになってやろうか。
できれば最も大事な人と一緒にできたらいい。そういう人ができたらいい。男とか女とか関係なく。
最高のカメラを買っていきたい。

寺院の壁に触れ、僕らは呼吸を分かち合えるのだ。
日、出づる国で、私はそんなことを思いながらにやっとしてるよ。見たか。見てろよな。しかし金ってやつもなぁ。

10月8日 十月九日は失恋記念日だろ

私は同性愛者ではないんですが、まあいつのことかは言いませんが、女の子が好きでした。別にいいじゃん。
まあ、それで、失恋したのが、10月9日、ってわけです。
なんでもない日です。
彼女は私が失恋したことに気付いていない、というか好きだったことも知らないはずなので、いまでも電話とかしてきますが、たまには遊びに来たりしますが、こうなんというか、私はあんまり嬉しくないんですよね。嬉しくないというより、嫌だ。やたら触ってくるし。普通に布団敷いて私の部屋に寝たりするし、なんか女の子の匂いするし。嫌だー。
夜寝ようと思ったら布団ぬくいし、やだー。ウウウウ…
え、べつにいいじゃん。それだけで。展開とかないし。
運動会の後、彼女が家に来て、肩に食いつかれたのでそれからというものムカムカしてるわけです。いいじゃん別に。
つか別にここまで動揺することないし。…フ、フカイダッ

10月7日
師匠(少年Aの散歩の管理人さん)の誕生日は11月1日だと思います。お誕生日会やるのかしら。
はやく20歳になって、師匠のお誕生日会でお酒が飲めるようになりたいものだ。
無銘喫茶でもお酒を飲んでみたいものだ!
あと3年である。
いまさら3年がなんだ、と言う感じだ。生きていけない気がしない。生きていけない気はしないが、いつのまにか死んでいる気はする。
そうでなくても、廃人になっているかもしれない。酒を飲み過ぎてはいけない。麻薬はやってはいけない。煙草はいけない。男もいけない。女はもっといけない。にゃんにゃん。
…くだらないことはもう書くまいと思う。

10月7日・8日
何を見たか覚えてないし、何も感じなかったようだし、まったくぼうっとしていた。何があったんだっけ二日間。
昨日7日は、岡田淳さんの「ようこそ、おまけの時間に」を一回読んで、チャットをつけて、小沢さんの「back to back」を初めて聴いたら泣いた。16歳の男の子が刺されて死んだニュースを知った。
今日8日は、小沢さんのいつかのラジオ音源の、ニコニコ動画かどこかにあったやつをずっと聴いていた。学校に行って帰ってきて、もう一回学校へ行って成績表を再発行してもらって、帰りに校庭裏の高鉄棒の横で少し寝て、書くもの全てが無感情でくだらなかったので日記を書くのを断念して、食欲だけで食べて、眠りたかったから眠っていたら電話が3件かかってきてた。面倒だからひとつも折り返していない。
はっきり言って疲れたんだよね。会いたいんだよね。
だめだこれじゃ。ばかあ。
あ、そういえば、スポーツテストの成績が良かったらしくて賞状みたいなのをもらった。私がスポーツできるなんて変だ。
きっと私は、なんか怖くて暖かいことをして、たとえば恋とかして、嫌になるくらい恋愛を目指すべきなんですよ。ところが私は恋なんてしたくないんですよ。やーだもん。そういうんじゃないんだもん。馬鹿ですよほんと。心変わりしろ私。いや、むりむり。

母にナルシストって言われた。ぐぬぬ。


10月6日
ほとんど徹夜なのに体育祭。体育祭で師匠を発見する。師匠!
師匠を遠巻きに見ていた友達数人が、「隣にいるネクタイの人誰?」って騒いでいた。あれはS田です。
 
写真をたくさん撮られた。かっこいいからしょうがない。なんちって。
体育祭の後カラオケで打ち上げ。大騒ぎ。まどろんでカラオケ。カルピス飲んでカラオケ。
友達は焼鳥屋へ向かった。
私はコップに残ったカルピスを飲みほして家へ帰る。
途中で神社に寄ったよ。何にもない。底のない夜でした。誰かが焚いたフラッシュで背後が爆発。
火照った体で切り開いて家まで帰る壁のような夜。
あっというまに気が萎えて、天気予報を携帯ラジオで聴きながら水筒の底に残ってた粉っぽい緑茶をぐっと飲む。
坂の途中、ワゴンのヘッドライトが木々の影を流していくよ。やっぱり暗いなあ、と私は思った。

真っ暗な公園の草の上に真っ白な人が倒れているよ。 
爆竹かな。
うーん、あれは幻覚。
見ているのもの半分以上が幻覚で、明日にはつながらない。
帰ってきたら夕方になっていて、ああそうか何度か眠ったんだろうと笑っちまう。孤独だ。さみしい。それでいいのか。なんでY君はこんな真っ暗なところを明るく生きて、そして今も生きているんだろう。とかって思っている。それは、だって、私の真っ暗とあやつの真っ暗は、別物だからだよ。私はYを馬鹿だと思った。省き過ぎだと思った。
お風呂に入るとおなかが温かい。

赤の他人を信じたり、大切な人とどこまでも歩いたり、夜ほんとに温かい気持ちで眠りについたり、朝、本当に朝を希望だと思えるような、そんな世界なら。飛ぶぜ。
好きな人と長電話したい。

10月5日
明日は体育祭。
そのあとカラオケ…喉痛いんだけどなぁ…でも打ち上げでしょー…行くでしょー…、ま、いいんですけどな。
試験二週間前ですけどね。今日で。ちょうどね。
そんなこと言うのは私じゃなくてもできるんで、歌ってきます。
ココアでも飲みます。ちょっと寒いです。
明日また。


10月4日
三年ぶりくらいに、「暗記ノート」を作りました。
「暗記ノート」は、左から右にひたすら単語とか年号を繰り返し書いて、覚えるためだけのノートです。つまんないです。
暗記はストレス解消なのです。
そうじゃなきゃとてもやってられない。
ひたすら文字を書きまくって、指が熱くなっても頭に叩きこむ。
なんかもう勉強ではないんですよ。たぶん暗記は。脳と指先の運動。

チャット、つけたはいいんですが、私はあんまりやったことないんでマナーとかわかんないです。「こういうとこ注意しろよ」みたいなのあったら教えてください。

もう昨日までのような、暗いこと書くのやめようね。と、暗記明けでニヤニヤしてるだけの空っぽ工藤は思いました。珈琲飲みたい。
雨だな。激しい雨だ。
ホームページ楽しいなあ。
ブラックコーヒーをすすり、白んでくる雲の間。雲の切れ間に火がついて東に流れて行った。
だんだんと現実に引き戻される。一歩背後にぬくもりを残してくる。
もう暗いこと書くのはやめようね。とか、まだ私は言っている。あのさ、そういう問題じゃないんだよ。
はじけるような明るい子供がこの国にいる。こんな湿った国に。ちょいと奇妙だよ。
みんな省きすぎてるよ。

10月3日 土崩瓦解

小学生の時、通学路にの塀に、「さくら銀行」の看板が打ちつけてあって、通りかかるたび、お父さんの会社だと自慢した。さくら銀行は、もう存在しない。
あの道もコインランドリーも、ボロボロの薬局も、誰も知らない私がいたあの空地も、もうないんでしょう。
 
洗剤の匂いを嗅ぐたびに思い出す。
コインランドリーに体育着を突っ込んで洗濯機の蓋に両手をつっぱり、歯を食いしばって泣かなかった13の夜。目を閉じれば向かいのパチンコ屋の光がちらちらと瞼の裏で交差して、ぼんやりとした私は角の写真館に入って記念写真を撮ろうとしてお金が足りなかった。口をきつく閉じて写真館の天井を見上げていると、今は亡きカメラマンのおじいさんが、閃光電球を光らせて見せて、私は驚いて、どうも、あれは、私がこれまで見た光りの中で一番強い光りだった。
太陽の光など、くすんで掠れている。あの突き刺すような厳しい光でなくては。
あの街、あの親、あの暮らし、あの屈折、そういう昔を踏みつけて生きている。
私は、噛みしめ、復活するのだ。
そんなこと思ってみたところで、明日また、商店街沿いのマンションの屋上でなにか呟いているんだろう。正しいことだけ、だったらきっと、疲れてしまう。そういう人間ではない。
 

母が返却された弟の中間考査を見て唸っている。「ウウウウ…ウウウ…ウウ…アアアアア…アーモウ、ウウウ、ハァ…アアア…ウウウ…シカシ…シカシナァ、ウウウ…(endless)」
母「ねえ、これあの子のテストなんだけど、どうよこの点数。どうするのよアアアアア…」
私「まあお母さん、学校にちゃんと行っているだけでも…褒めてやっては、いかがでしょうか。」
母「あなたの時はこんなじゃなかったわ…ハァ…」
私「大変嫌なことを言うようだけど、あの時はお父さんがいたから、いまとはちが…」
母「うるさいわ」
私「すいません。」
母「お父さんと一緒に暮せって言うの!?」
私「そんなことは、お母さんにしか決められないことです。」
母「アア…そうよね…アアア…ウウウウ…ごほごほ。」
私「じゃあご飯を作るよ。」
母「…………」
私「ごほごほ」
母「あなた労咳じゃないのかしら…ごほごほ…」
私「お母さんこそごほごほ」
母「ごほごほ…べちゃ」
私「あら、…たいへん!」
母「あら…」
私「お母さん、口から蛙が二匹出たわ。」
母「ええ。出たわ。」
私「死んでいるの?」
母「雌の方は生きているわ。」
私「あら!しぶとい!」
母「わはは。」
私「あはは。ごほごほごほごほ…べちゃ……あらっ。ああ…真っ赤だわ。」
お母さんは、酒を飲まない酒乱のようなものです。まるで何も分かってない。人生に置いて前後不覚。千鳥足。いつかホームから落ちたら這いあがれないで、しょう。
私「大変よお母様、オウムの群れが来るわ。キャー。」

10月2日
日が短くなって机の電気をつける時間が長くなって、頭が痛くなって、目が痛くなって、壁に貼ったプリントをぼんやり眺めている。色素を抜かれるようでだるい。
階段を上っていくんだけど急いじゃうから、遠くまでは見えない。見えなくてよかったなあ。本当は関係ないんですよ。二か月前に完成したマンションのせいで、何にも見えないのだ。
手が緩んだすきに、世界史の薄い問題集が風を切って下に落ちて行くのを見て、だらだらと階段を下りて、拾い上げると、温かい気がした。
お母さんが景気のよい時に着ていたという、肩パッドの厚いスーツを羽織ってみた。黴臭い。窓を開けて、冷たい風が吹きこんだら、昨日の夕飯のうどんの匂いが、後ろから追いかけてきた。
怖いね。万年筆が冷たい。
便所に入って掃除をしようとしたら、洗剤がなかった。カビキラーを使ったらくらくらした。こいつは脳をだめにするらしいのよ。
私にはまだ色々書くべきことが毎日あるのだが、言葉にすると大変嫌な気持ちになるので書かないこともある。
叫びたくなる。見るもの読むものきくもの、全てが混沌に投入されていく。混沌が増す。満月が来る。爆発だ。爆発させたい。
私は集合住宅に住んでいるので叫べない。
叫ばない。
この大きなブロックに無数の穴があいたような建物は、いつか私を殺すんだと思う。本当に。
こんなにも暗い場所があるだろうか。
寝室に友達が死んでいるみたいに、光がさしている。
ここを出てみようと思うのだが、行く場所がないのだ。食っていくあても、住む場所のあてもない。
そう。私は子供なのに、なんにもない。輝く夢を見たいものだ。


10月1日

師匠の日記の過去ログを読むと体力を奪われる。
と、分かっていながらも、私は毎日読む。
ああもう。こんなふうに書けたらなぁ。で、結局「もうかくことないじゃん」ってなる。
私はほんとに空っぽだな。
日記を書くことで、自分の空っぽさを今日もまた思い知る。
修復しきれない。埋めきれない。ほんとに見抜く人が現れたら隠しきれない。

どっかいきたい。ひとりで。
女の子なんて嫌いだ。男の子を連れていけば女の子の話をするからやだ。女のいない世界に行くよ。あああ…

明け方私は不本意な夢に幸福を感じた自分を嘆き虚しんでいた。おお、まあ、正確には、幸福を感じていたのは夢の中の自分だが、いやしかし私に違いないよ。
そんなばかな、ばかばかばか
もう無理かな、と親しい友達が言った。彼女に言われると私は「まだ大丈夫」と言うしかないんだからね。
ああ、もう、嘘だよ。そんなやついないよ。
そんな、ばかなばかなばかな。
珈琲を流し込むと半分くらいが顎を伝って白いシャツにしみを作った。珈琲なんてなんもおいしくない。安物の豆、安物のポット安物の、いや水道水。そんなことは問題じゃないのさ。全てあんな嗜好品は、その日の気分によって味なんか変わっちゃうのさ。
心臓が痛い。寝違えたんだよ心臓を。
シャツを脱いで玄関を出て階段に座り込むと、タンクトップの肩が寒い。冬になっちゃうんだなー。
やけに空気を含んだように体が膨張して眠い。
近くに落ちていた吸殻を指先で飛ばしてシャツを押し付けて呼吸した。女の子の匂いがする。洗剤の匂いだったのか。嫌になるなあ。花王の洗剤かよ。



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